念願の一般貨物自動車運送事業(運送業許可)を取得し、緑ナンバーのトラックが走り出したのも束の間、新設された運送会社様に確実に待ち受けている最大のイベントがあります。それが、地方トラック協会に設置されている「自動車事故適正化実施機関」の指導員による「初回巡回指導」です。
新規許可取得後、概ね3ヶ月以内に実施されるこの巡回指導は、国(運輸局)の定めたルール通りに安全運行管理や労務管理、法定帳簿の備え付けが行われているかを現地で厳格にチェックされる仕組みです。
2024年問題を経て、改正トラック新法(トラック事業適正化関連法)が全面施行された2026年現在、巡回指導のチェック基準は過去にないほど厳格化されています。
本記事では、初回巡回指導で絶対に落とせない最重要ポイントと、準備すべき書類について、元トラックドライバーの行政書士が詳しく解説します。
本記事は「許可を取った後」の義務に関する解説です。これから一宮市・小牧市をはじめとする尾張小牧管轄エリアで運送会社の立ち上げ(新規許可申請)を計画されている方は、まず当事務所のメイン記事である【一宮市・尾張小牧|一般貨物自動車運送事業許可の要件と申請の流れを元ドライバー行政書士が徹底解説】を先にお読みいただき、手続きの全体像を把握してください。
運送業の「巡回指導」とは?「監査」との決定的な違い
巡回指導へ向けて正しい準備をするために、まずはその性質を正しく理解しておきましょう。
| 項目 | 適正化実施機関による「巡回指導」 | 国土交通省(運輸支局)による「監査」 |
| 実施主体 | 各都道府県のトラック協会(適正化実施機関) | 国土交通省(運輸支局の専門官) |
| 目的・性質 | 法令遵守を促すための「指導・啓発・アドバイス」 | 違反行為を摘発・処罰するための「取り締まり」 |
| 処分権限 | 指導員自体に営業停止などの処分権限はありません。 | 違反が発覚した場合、車両停止や許可取消の処分を下します。 |
巡回指導の指導員は、決して「会社を潰しに来る敵」ではありません。しかし、巡回指導の結果はA〜Eの5段階で評価され、評価が著しく悪い場合(DやE評価)や、重大な違法行為が隠蔽されていた場合は、運輸局へ悪質事業者として「通報」され、即座に国による臨時の「監査」が発動する仕組みになっています。そのため、事前の完璧な書類準備が不可欠です。
2026年現在、初回巡回指導で厳しく見られる「3つの最重要ポイント」
2024年~2026年にかけて相次いで施行された法改正により、現在の巡回指導では特に以下の3点に厳しいチェックの目が注がれます。
運送業許可の維持には、最低5台のトラックが必要です。2026年現在の最新ルールでは、巡回指導等で車両数が5台未満(5台割れ)になっていることが発覚した場合、即座に「改善命令」の対象となります。期間内に改善の報告がなされない場合、監査を経て最終的に「許可取消」に追い込まれるため、名前だけの車両登録や一時的な減車は絶対に許されません。
2026年4月1日施行の法改正により、運送契約における「書面交付義務」および「実運送体制管理簿」の作成義務の対象が、元請としてトラックを利用する貨物利用運送事業者等へ全面的に拡大されました。多重下請け構造の適正化を目的としたこの最新法令に基づき、荷主や下請企業との間で適法な契約書面が交わされているか、実際の運送体制が台帳として管理されているかが厳しくチェックされます。
2024年4月に改正された改善基準告示(拘束時間や休息期間の制限)の遵守状況が、タコグラフや出勤簿と照らし合わせて確認されます。特に「勤務終了後の休息期間は継続11時間を基本とし、9時間を下回っていないか」という点や、2026年現在の「適正原価」を大きく下回るような不当な運賃による過酷な運行を強いられていないかが注視されます。
初回巡回指導までに絶対に揃えるべき「法定帳簿・書類」
指導当日は、主に以下の書類が机の上に並べられ、1枚ずつ内容を精査されます。これらの帳簿類が正しく作成され、営業所に備え付けられていることが貨物自動車運送事業法で義務付けられています。
- 運行管理関係:
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点呼記録簿(アルコールチェッカーの測定結果、対面点呼の有無)、運行指示書(必要な運行のみ)、タコグラフ(運行記録計)データ、運転者台帳
- 整備管理関係:
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日常点検表、定期点検整備記録簿(3ヶ月点検の実施記録)、整備管理者選任届の控え
- 労務・安全関係:
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ドライバーへの指導監督の実施記録(国土交通省告示に基づく12項目の教育記録)、適性診断(初任診断)の受診結果、36協定の控え、社会保険・雇用保険の加入証明書類
※なお、当事務所では、上記書類のうち「貨物自動車運送事業法」に定められた運行管理・整備管理に関する法定台帳の備え付け指導や、書類のリーガルチェック(模擬巡回指導)をコンサルティングとして行っております。労働基準法に基づく36協定の作成・提出代行や、社会保険の加入手続きそのものの代理業務は、社会保険労務士法に基づき行っておりませんのでご注意ください。
巡回指導に関するよくある質問(Q&A)
巡回指導の不安は、現場を知る安備行政書士事務所の「事前書類チェック」で解決
「緑ナンバーのトラックは走り出したけれど、日々の運行管理業務に追われて点呼記録簿や指導監督記録の整理が追いついていない」「2026年4月施行の改正トラック新法の書面がこれで合っているか不安」という運行管理者様・経営者様は、決して少なくありません。
当事務所では、実際の巡回指導が実施される前に、貴社の営業所へ直接お伺い(または書類を郵送・確認)し、実際の指導員と同じ目線で全ての帳簿類を点検する「模擬巡回指導・事前書類チェックコンサルティング」を提供しております。
「元トラックドライバーとして、運行管理の現場がいかにタイトであるかは痛いほど分かります。だからこそ、形だけの綺麗事ではなく、『現場の運行を止めずに、いかに効率的かつ適法に法定帳簿を揃えるか』という実戦的なアドバイスをさせていただきます。」
明確な全額事前決済システム(Stripe導入)
本業務(巡回指導前の事前書類チェック・体制構築コンサルティング)は、単価10万円以下の単発実務に該当するため、当事務所の基本ルールに基づき「全額事前決済(前払い)」での対応とさせていただいております。
当事務所では、事業者様の事務負担を軽減するため、「Stripeによるオンラインクレジットカード決済」を導入しております。銀行振込の手間を省き、スマートフォンやPCから即座にスマートに決済を完了させ、迅速にコンサルティング(書類点検)業務を開始することが可能です。
価格競争ではなく、御社の緑ナンバーとドライバーの雇用を本当の意味で守る「誠実で確実な対応」をお約束いたします。
初回巡回指導を万全の態勢で迎え、A評価(適法)を獲得して Gマーク(安全性優良事業所)の取得へ繋げたい事業者様は、ぜひお早めに当事務所へご相談ください。

開業届出ガイド|2026年安全規制強化と必要書類-300x167.png)
の申請代行|2026年最新制度-300x193.png)



